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そしてカイコガはいなくなった


1.カイコガの実験の補足

この章では、には書かれていないカイコガの実験の真実を紹介します。
真実と言っても、ただカイコガの研究をくわしく紹介するだけですけどね。


2.研究の目的

1.カイコのかけ合わせ(交尾)によって子孫にどのような影響があるのか、模様という観点から調べる。
2.生物実験のポイントなどを知る。
3.メンデルの法則を参考に、現在生まれたカイコの模様から、親カイコの模様を予想する。
4.休眠卵(越年する卵)の人工孵化を行う。


3.研究の方法

1.予備実験について

@先生からいただいた物
 ・蚕の繭
 ・メンデルの法則のついての資料
A模様の分類
カイコの模様の分類


B条件
 今回の実験は下の法則に基づいて行う。
カイコのメンデルの法則

C状態
以下の組み合わせで卵が生まれている。(数字は便宜上つけた通し番号)

雌蚕番号 雄蚕番号 産卵日 蚕誕生日 休眠卵と確認した日
形蚕002 形蚕001 6月19日 6月27日
縞蚕007 姫蚕002 6月18日 6月27日
形蚕007 姫蚕004 6月25日 7月2日
縞蚕004 縞蚕003 6月17日 7月17日
姫蚕001 姫蚕003 6月19日 7月17日
形蚕006 形蚕004 6月26日 7月17日
姫蚕010 縞蚕005 6月26日 7月17日
姫蚕011 形蚕005 6月20日 7月17日
形蚕003 縞蚕001 6月20日 7月17日
縞蚕006 縞蚕011 6月20日 7月17日

カイコはすべて5齢になる。


D休眠卵
 休眠卵とは、卵の状態で成長や活動を停止している状態のことを指す。
また、休眠卵は越年する。


2.カイコの模様予想について

 現在、飼育中の3パターンのカイコで親カイコの模様予想を行う。
(例)
カイコの模様予想について


3.人工孵化について

現在ある7種類の休眠卵は、いずれまたカイコガとして交尾させ、次回の実験に使用したい。そこで人工的に孵化させ、本来越年するものを今年中に孵化させたい。
 そのため、「人工孵化」という方法をとる。孵化法は2種類行う。


@塩酸孵化法
A人工越冬法


〜@について〜
希薄な塩酸に卵を浸漬し、その刺激によって発育を行う。
〜Aについて〜
2.5℃〜5℃で保存し、越冬したと勘違いさせる。


4.研究の結果

1.親カイコの模様予想

@形蚕007♀−姫蚕004♂
 子供 形蚕 100%


  ・親カイコ予想
  今回のポイントは、姫蚕が一匹もいなかったこと。
形蚕007と姫蚕004
A縞蚕007♀−姫蚕002♂
  形蚕17匹 姫蚕4匹


 このパターンは失敗だった。なぜ縞蚕ではなく形蚕が出たのか、遺伝子に異常があったか、環境の変化などで遺伝子が影響を受けたのか、詳細は不明。実験室で飼育していたので、薬品などの影響も考えられる。


B形蚕002♀-形蚕001♂
  形蚕9匹 姫蚕3匹


形蚕002と形蚕001
  まさに理論どうりです。


2.人工孵化について

@塩酸孵化
 ホルマリンを塗った後、塩酸につけて処理をした。
  結果  3種類の卵で行ったところ、すべて孵化しなかった。


A人工越冬法
  結果  3種類の卵で行ったところ、すべて孵化しなかった。


5.考察

1.カイコの親予想について

@なぜカイコの死亡が多かったのか?
 室内で飼っていたとき、夏なので暑く、カイコの環境に合わなかった。また、冷房をかけてしまうと、湿度が下がり、カイコの環境に合わない。どちらかがよくてもどちらかがダメという状態だった。また、成長の不揃いにより、エサ取り競争に勝てなかったものが出てきたのではないか。
まとめ 環境がカイコ本来の適応環境と合わなかったから。
課題  できるだけカイコのすごしやすい環境を作るため、エサを増やし、加湿器と冷房をつける。


2.カイコの休眠卵の人工孵化について

@失敗した原因はなにか?
 カイコの休眠卵の存在を知らずにそのまま常温で保管したおいた。そのため、いくら刺激を与えても孵化しなかった。


まとめ カイコの卵の保管方法が悪かった。
課題  @産下後すぐに15℃で保管する。
    A2〜5日後に浸酸する。
    B塩酸の温度や脱酸方法を工夫する。
    C浸酸処理の成否の判定をすぐに行えるように経験をつむ。


6.参考文献

高校理科資料集
カイコによる新生物実験 生物化学の展開 (森 精)
製品安全データシート (和光純薬工業 試薬企画部)


7.この実験について

このページは、ふざけたネーミングですが、とても重要なことが書かれています。
ところで、なぜこの後カイコガがいなくなったのかまだ説明していませんでした。


実はこの実験の後、カイコは繭を作りました。
しかし、時期が悪かったのか、環境が悪かったのか残念ながらカイコがカイコガになることはありませんでした。
おそらく中等部生物班史上初の生物実験だったであろうこの実験はあっけなく終わってしまいました。


生物実験は、生き物の命を預かって実験させてもらうものです。
今後、この教訓を生かして、注意深く実験をしていきたいです。


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