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第2回本実験の概要


 現在、第2回本実験を進めているところです。
以前研究の概要を紹介したときとは随分状況が変わっていますので、本実験について簡単なコンセプトや今後の計画について紹介したいと思います。


1.実験の目的

 今回の実験は、非鳥類型恐竜と鳥類の指の骨に関するパラドックスを扱うことをテーマとしていました。その後、東北大学の研究によって、この問題が解決したことまでは第一章で紹介したとおりです。


 東北大学の研究プレスによると、発生初期において4指の位置に発生した指原基が、その後3指の位置へとずれるようです。(これを「フレームシフト」というそうです。)この発見によって、いままで発生の観点からは2,3,4指と考えられていた鳥の前肢は、1,2,3指であったことが明らかにされたのです。
 問題となるのはこの「ずれ」です。このずれが透明骨格標本でも観察できれば、この新発見を確かめることができます。ただ、これは非常に困難です。目視での観察では、指番号決定にかかわる部分を確定することがほぼ不可能です。


 生物班では、指に限らず今後も発生観察実験を続けていきます。今回の研究では、研究の根幹にかかわる重大な理論が実験進行中に明らかにされるという非常に興味深いことが起こりました。今後はニワトリ胚発生全体に目を向けて実験を進めていきたいと思っています。


2.実験の概要

 今回の第2回本実験では、5〜20日目胚の標本を作製する予定です(必要に応じて4日目胚の標本も作ります)。
また、今までは基本的に全身の標本を作製してきましたが、今回は主に前肢(前肢芽)、後肢(後肢芽)をそれぞれ切除して作製します。特に比較的初期の前肢は小さく、切除した方が観察しやすくなりますので、顕微鏡を使って写真を撮ったり、スケッチを描いたりするのも容易になります。


また、第1回本実験で硬骨が形成が観察できたのは、主に11日目以降でした。
そのため、今回は基本的に10日目以前の標本は軟骨染色のみを施して観察します。ただし念のため、9、10日目の胚は硬骨染色のみを施した標本も作製し、赤く染まる部分がないことを確かめることとします。
11日目以降の標本については、二重染色を施したものと硬骨染色のみを施したものをそれぞれ別に作製する予定です。


前肢、後肢以外の部分や全身の標本も、必要に応じて作製したいと思います。


最終目標はレポートを書くことなので、そちらを意識しつつ作業を進めていきたいです。
(注) 現在では実験は完了し、論文としてまとめました。紹介する機会がないまま更新を停止していまい申し訳ありません。


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